バンコクでの爆破事件を受けて

「アジアを、世界を、もっとボーダレスに。」ワールドストリートの市川です。

まずはじめに、バンコクでの爆破事件を受け、犠牲者の方々とそのご家族の方々へ、心よりお悔やみ申し上げます。また、負傷された方々の一刻も早い回復と、この事態の一刻も早い解決をお祈り申し上げます。

弊社では以前【pray for thailand】という2011年の大洪水の際の復興支援プロジェクトがありました。
この事件を受け、取り急ぎですが、facebookページ等での情報発信のみの媒体として復活いたします。
皆様の安全の為の情報収集の場、交流の場にしてくださいましたら幸いです。

pray for thailandとは?

pray for thailandとは?

2011年、地震・洪水と、共に未曾有の大災害に見舞われた日本とタイ。3.11の際は私たち日本に手を差し伸べてくださったタイに今度は私たちが力を貸したいという思いから立ち上げたプロジェクト。この度のテロ事件を受け、急遽一部復活。

なお、このプロジェクトは、単なる情報媒体ではなく、対テロ対策、平和の為のプロジェクトです。
その為、犯人の意図を汲むような行為とならぬよう、また事件に巻き込まれた方のご家族のお気持ちも鑑み、タイのメディアで多く見られるような非常に卑劣な動画や画像の拡散はむやみやたらにせず、必要な情報提供と事件の重大さをご理解いただくための最低限度の素材に留めたく存じますのでご理解ください。

まず、事件概要と現状までのサマリーを記載します。

【事件概要】
17日19時9分(日本時間同21時9分)、バンコク中心部の繁華街で爆弾が爆発。現場となったヒンズー教の祠があるエラワン廟(BTSチッロム駅前、セントラル付近)は、外国人に人気の観光地。BBCによればプラウィット国防相は「犯人は、観光と経済に損害を与えるために故意に外国人を標的にした」と述べたというが、現場を訪れているタイ警察のソムヨット長官はテロと判断するのは時期尚早とも見ている。

【CNNより】

【犯人と思しき男の動画】

容疑者とみられる男の動画

【お願い / 犯人と思しき動画共有】このプロジェクトは、単なる情報媒体ではなく、対テロ対策、平和の為のプロジェクトです。その為、犯人の意図を汲むような行為とならぬよう、また事件に巻き込まれた方のご家族の気持ちも鑑み、タイで多く見られる非常に卑劣な動画や画像の拡散はいたしません。また閲覧者の皆さまもこちらのFacebook上での拡散はご遠慮願います。その上で、弊社ワールドストリートの情報網より、タイ国家警察幹部が昨日分析したと見られる現場周辺に設置された監視カメラの映像を入手しました。犯人逮捕の一助となるため、心当たりのある方の情報収集のため、また身の安全のために役立ててくださいましたらと思います。

Posted by prayforthailand.jp on 2015年8月18日

【サマリー】
・18日夕方現在、で死者28名(中国人、マレーシア人、フィリピン人などの外国人含む)、負傷者134名。

・17日の爆破で巻き込まれた東京海上日動火災保険の現地法人に勤務していた安藤紘太さん(31)が重体で集中治療室に入っていたが、意識が戻り、容体は落ち着きつつある。

・セントラルで実施予定だったAKB48参加のイベントは延期を判断。

・18日(火)の昼頃、市内のチャオプラヤ川の桟橋付近にて新たな爆発があり。国家警察本部の報道官は18日に使われた爆弾について「17日に使用された爆弾と類似している」と指摘。同一グループによる連続テロの可能性を視野に入れている。 

・タイに離着陸する一部の航空会社で、予約の変更やルート変更の手数料を免除を開始

また、ここに本事件について私なりに考えていることを綴らせていただきます。

まず、この事件の本質についてですが、ここ数年タクシン派と反タクシン派の対立はあったものの、この対立に関しては一般市民を犠牲にしてテロを起こすような対立ではないように私は感じています。
もちろんデモなどの中で一部過激な動きもありましたが、本質としてこのような残虐なテロに発展するのは少々腹落ちしません。

とすると、その他の原因も考えられます。
事件が発生したエラワン祠はヒンズー教の祠ではありますが、BTSチッロム駅のすぐ目の前であり繁華街です。
その為宗教的なテロであると断定するには時期尚早ですが、定期的にマレーシアとの国境付近である南部を中心に発生しているイスラム過激派のテロがバンコクでも行われたという可能性も考えられます。

万が一そういった問題をはらんでいるテロだった場合は、一つの可能性にすぎませんがISIS等のイスラム過激派がここまで手を伸ばしていると考えられる可能性もあるのではないかとの一部報道もあり、私が一番懸念を感じているところです。そうでないこと、そしてそうであるならば一刻も早い問題解決を望みます。

タイは、今までもこういったテロによる犯行と想定されるような事件において、犯人逮捕に至らなかったケースも多々あり、日本と比べて、カメラ設置率、捜査能力、インフラ状況、文化的背景を考えても、犯人逮捕のハードルは高く感じます。

現状、バンコクのみならずタイ国内全体で非常に緊迫した空気を感じております。
タイに在住の日本の方、外国の方、そして現地タイの方はもちろん、繁華街などには必要以上に出歩かないことを強くお伝えしたく思っています。

また、罪のない一般市民を巻き込むテロ行為は断じて許されざる行為であり、非常に強い憤りを感じております。
こういった悲しい事件を減らし、世界中の笑顔を少しでも増やしていくため、私たちにできることは微力ですが、精一杯尽力したいと思います。